弟の受難 2

通勤中に事故を目撃。酔っ払い運転者はなんと公務員だった。

弟の受難 2 - 弟ニート対策室

2004/03/03UP

 さて、前回の続きです。

 まず車の修理費用ですが、計20万円かかったとのこと。
 ただし、母の先見の明により、今回物損の保険が適用されますので、それに対する出費はなかったそうです。
 さすが母さん。
 と言っても、次から保険料金が高くなること間違いなしですけどね。後からじわじわ効いてくるボディブローみたいなもんです。

 ところで、母さん。保険のお支払い通知書が、なぜか俺んちに送られて来ましたよ。
 その前には自動車保険事故受付っていう通知書が届いたし。
 ……おまけにこのはがきに書いてある契約者名が千歳になってるんですが。

 …………

 ………………母さん?

 その真相はいずれきちんと明らかにしなければなりません……が、今回は脇に置いておきましょう。
 そのほかの出費としては、弟がオカマ掘っちゃった相手の方の整体費用一回分で済んだわけで、その方の体も特になんともなっていなかったということだし、とにかく車だけで済んだ事が不幸中の幸いでした。

 さてさて、そんな事故はあったけれども、弟がこれにめげず働いていたある日の事です。
 前回も書きましたとおり、弟は新聞沙汰にもなるような、ある事件に巻き込まれてしまうことになります。

 以下に、弟と母から聞いた話を要約して報告したいと思います。

 弟は車を信号の前で止めて、信号が赤から青に変わるのを待っていました。
 目の前には片道二車線の道路。現在青信号のその道を、車が次々と横切って行きます。
 そんな中、わき道から突然現れた原動機付自転車が、片道二車線の道に飛び出してきました。

弟:「え?」

 弟は唖然としたそうです。
 それもそのはず。二車線の道には継ぎ目なく車が走っています。
 そんな道に、突然飛び出したらどうなるか。それは火を見るよりも明らかなのですから。

弟:「あぶない!」

 ガシャン!

 避けようもなく、道を走っていた車の一台と、原付は衝突してしまいました。
 災難なのは原付と衝突した車です。突然の衝撃的な出来事に、慌てて運転手は車から飛び出します。

車運転手(年配の女性):「大丈夫ですか!?」
原付運転手(50過ぎのおっさん):「このやろう! なにぶつかってきてんだ、コラア! ぶっ殺すぞ! ……ヒック!」

 いきなりクダを巻き始める原付運転手のおっさんに、車の運転手(女性)はビックリです。
 そう、どうやら――というか明らかに原付運転手は酔っ払っているのでした。

 幸いな事にそれほど激しい衝突ではなかったため、原付運転手は対した怪我をしている様子はなかったそうです。
 よろよろと立ち上がった原付運転手は、とても文章にはできないような乱暴かつ下品な言葉で車運転手をののしります。
 しかし車運転手だって黙っていません。いくらこっちが車で相手が原付だとしても、どう考えたってこの場合原付のほうが悪いに決まっているのです。

車運転手(女性):「そ、そっちが急に飛び出してきたんじゃないですか!」

原付運転手(おっさん):「ピー(自主規制)!」

 原付運転手のそのあまりの暴言に、女性の顔は怒りにこわばります。

 さて、その間弟がなにをしていたかというと、弟が止まっていた信号はもうすでに青に変わっていたので、弟は車を発信。そしてすぐ角の所に車を止めて、事故の行方を見守っていたんだそうな。野次馬根性丸出しです。

 さて、事故の当事者同士の言い合いですが、どうやら車の女性の旗色が悪くなってきているようでした。
 原付のおっさん、もともと酔っ払って言っている事に脈絡がない上に、非常にケンカ腰ですから、女性としてはやはり怖くなってあまり言い返せないのでしょう。
 さらにおっさんは路上に寝転がり、手足をバタつかせて暴れる始末。真昼間から、ろくなものではありません。

 結局、女性がびびっているのを良い事に、おっさんは言いたい事を言って、さっさと原付を起こして去って行ってしまったのでした。

 そして損傷した車と女性がそこに残されます。野次馬がだんだんいなくなっていく中、弟はその女性のそばに行き、唐突に女性に話しかけました。
弟:「あの、これ……」
 そう言って弟が女性に差し出したのは、番号が書かれた紙切れ一枚。
弟:「さっきの原付のナンバー控えておいたんで、どうぞ。警察に連絡したほうがいいですよ」
 これは素晴らしい行動ですね!
 この瞬間、周りでこの事故の様子を見ていたどの人よりも、弟は立派な行いをしたのです。
女性:「あ、どうも、ありがとうございます!」
 一連の出来事で興奮気味の女性は、弟から紙を受け取り、そう言ったんだそうな。
女性:「あなたの連絡先も聞いていいですか?」
弟:「え? は、はい、良いですよ!」
 慌てて弟は、女性に自分の携帯番号を伝えます。
 弟の携帯番号を、自分の携帯にしっかりと記録した女性は、興奮冷めやらぬこわばった笑みを浮かべて言いました。
女性:「証人になってくださいね!」
弟:「え? は、はい」

 ――後日弟は、警察に呼び出されます。
 呼び出された理由は事情聴取。
 そしてそのとき弟は知ったのです。

 原付に乗っていた、明らかにベロンベロンに酔っ払っていた五十過ぎのおっさんが、実は現職の警官だったということを。

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Posted by 千歳 at 2004年03月03日 18:41 EDIT
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弟の軌跡

幼年時代

  • 弟、濱田家の次男としてこの世に生を受ける。
    将来現代社会のひずみをモロにその身に受けることになるとは、当時は誰も想像だにしなかった(当たり前)。

小学時代(6年)

  • 某市立小学校入学。
  • 凡庸な小学生だったが、なぜか高学年になって、学年でもトップクラスの好成績をもらいだした。
  • けれどもこんな発言。
  • 千歳と一緒に、町の空手道場に入門。週2で通う。
  • 某市立小学校卒業。

中学時代(3年)

  • 某市立中学校入学。
  • 周囲がびっくりするほど勉強しなくなり、成績は下がる一方。
  • 斜に構える傾向が強くなり、一時登校拒否に。
  • アメリカから来ていた先生に中指を立てて見せ、返す刀で親指を下に向けたことが問題に。
    そのときの先生のセリフは「オーマイガ!」だったそうな。
  • 不良グループからちょっといじめられていたらしい。
  • ぐんぐん背が伸び、千歳を軽く追い抜く。
  • 某市立中学校卒業。

高校時代(3年)

  • 某県立短期大学付属高校入学。
  • 寮生活に突入。週末と春夏冬休みだけ家にいた。
  • 農業の知識を、そのそんなに悪いわけではない頭に叩き込まれるが、いかんせん濱田家は農家ではない為、現在なんの役にも立たず。
  • バドミントンで、県大会2位に入賞したそうな。
  • 危険物処理の資格を取得したらしい。
  • 同級生の女の子(A子)に好意を抱かれるが、ストライクゾーンを大きく外れており、谷選手のようにはかっ飛ばせず、友達のまま。高校卒業後も、数年前まで実家に手紙が来ていた。
  • 某県立短期大学付属高校卒業。

短大時代(2年)

  • 某県立短期大学入学。
  • 車の免許を取得し、家から短大に通うように。
  • 某県立短期大学卒業。

ガソスタ時代(2年)黄金期

  • 危険物の知識を活かし、ガソリンスタンドでアルバイト。時給650円でこき使われる。月収15万くらい。
  • 小室哲也に傾倒。キーボードを購入し、作曲活動にいそしむ。華原朋美、安室奈美恵、globe等の曲を弾きこなす。
  • 中学校の同窓会に出席。中学時代、弟に好意を寄せていた女の子(B子)がいたことが判明。
    その夜、その女の子から猛烈なアタックを受けるが、弟に心の準備がなく、結局何もせず、電話番号さえ聞かずに帰宅。
    おのれのふがいなさを嘆く弟に、千歳、人生に役立ついくつかのアドバイスをする。
  • A子が、弟の共通の友人と同棲していることが判明。ロンリーウルフに。
  • 俺には音楽しかない。
    と思ったかどうかは不明だが、作曲活動は熱を増し、地元よさこい祭りの作曲を、複数のチームから依頼されるようになる。
    時給650円→700円に昇給。
  • 千歳、名古屋で一人暮らしを始める。
  • こき使われるのに嫌気が差したらしく、ガソリンスタンドを辞めてしまう。

本屋時代(4年)転落期

就職したらトラブルだらけ編

再び無職編

  • 臨時の仕事も終わり、再び職を失ったが新たな職を探す気配なし。
    再びひきこもりに逆戻り(T_T)
  • 巷でニートという言葉を良く耳にするようになり、ニートについて調べたところ、弟はひきこもりというよりニートに近いという結論に達す。
    そのため、今後コンテンツのタイトルを「弟ひきこもり対策室」から「弟ニート対策室」に変更することに。
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