ブロードバンド環境を手に入れるための、兄と弟の奮闘。
名古屋にいた頃、千歳の使用していたインターネット回線は光回線でした。
ところが、高知に帰ってみると、実家は光ではなく、またADSL・ケーブルでもなく、ISDNでさえなく、昔ながらのアナログ回線。
しかも千歳はアナログモデムを持っていないため、接続さえ自分のパソコンでは出来ず、たまに弟のパソコンを借りては細々とインターネットする始末。ネット環境からの頂点から底辺への突然の転落に、千歳は取り乱しっぱなしです。
そんな切ない環境の中、一筋の光がADSLでした。幸い、エロゲー大好きの弟が、
「やっぱりインターネットは速度だね、おにいちゃん」
と、ついにネットの真理に到達しまして、千歳のプッシュもあって、ついに濱田家はADSLを導入することになったわけです。
ところが、
「三日後にADSLが可能かどうかの調査結果を連絡くれるって、NTTのおじさんが言ってたのに、五日経っても連絡来ないよおにいちゃん(;_;)」
と、弟は半べそ状態。千歳は迷わず、
「電話しろ。そしてクレームいれろ」
と指示を出します。
「けど、連絡先分からなくなっちゃったよ」
「そんなん116番でいいって。違うかったらそこの部署から連絡入れさせろ」
「うん、わかったおにいちゃん♪」
そんな感じで弟は116に電話します。
……しかし、弟のキャラをちょっとかわいく書きすぎました。実際にはこんなにかわいくありません。
頭の禿げてきたのを気にし始めた、むさいおっさんです。けどおもしろいから今日はこの感じをつらぬきます。
連絡後、弟がニコニコしながら言いました。
「電話したけど、すごく感じのいい人で、担当の部署から連絡入れるようにするって言ってたよ」
さらに1時間後、弟はちょっとおかんむり状態になってました。
「担当の部署から連絡来たけど、なぜかすでに契約したことになってたよ。30日に勝手に開通するって。なんか感じの悪い人やった。ぷー」
……わが弟ながら完全になめられてます。
「しかもモデムとかはこっちで用意してくださいって」
「ええ、レンタルじゃないのか? 出費がかさむぞ」
しかし、今から契約内容を変更すると、ADSL開通が更に遅れてしまいます。こんな、HPの更新もままならない今の状態が1日でも長く続くことは、千歳にはもう耐えられません。
……しょうがないなあ。じゃあモデム買いに行くぞと、千歳は弟とADSLのモデムを買いに出かけました。
一人で買ったら高いモデムも、家族でお金を出し合ったら安く済みます。一つのものを二人でお金を出し合って買うなんて、信頼できる家族だからこそ出来ること。家族の絆を再確認しながら、兄弟はパソコンショップに足を運びました。
「いくらぐらいするかなあ、おにいちゃん(・・?」
「うーん、まあ10,000円をちょっと過ぎるくらいやないかな。二人で6,000円ずつくらい出し合ったら買えるやろ。たしかこの前名古屋で見たのがそれくらい」
しかしながら、物価が安いといわれる高知でも、パソコンショップでは名古屋と値段の逆転症状が起きていました。
い、いちまんはっせんえん???
「た、高いよー。おにいちゃん(>_<)」
「び、貧乏にんをバカにしやがって……!!!」
「おにいちゃん、世の中って、お金がない人には厳しいんだね」
18,000円で、濱田家の次代をになう長男と次男は大混乱です。
しかし、背に腹は変えられず、結局兄弟は少ないお金を出し合ってそのモデムを購入しました。
「おにいちゃん、高速回線って、お金がなくなるのも高速だね」
神様、こんな兄弟に、今年はもう少しだけやさしくしてあげて下さい。

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弟の軌跡
幼年時代
小学時代(6年)
中学時代(3年)
高校時代(3年)
短大時代(2年)
ガソスタ時代(2年)黄金期
本屋時代(4年)転落期
ひきこもり脱出大作戦
就職したらトラブルだらけ編
再び無職編
